トップメッセージ

 皆様には、日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 このたび日本テレビグループは、「経営理念」を時代に合わせてアップデートし、「正確で速やかな報道、良質なコンテンツの提供と、多彩な文化の創造により、人々の生活を豊かなものにする」としました。さらに10年後にありたい姿としての経営ビジョンを定め「コンテンツの力で、“世界”を変える」としています。コンテンツによって、グローバルな世界を、身近な世界をよりよいものに変えていきます。
 今後、日本テレビグループが取り組んでいく一番大きなものは、グローバル市場でのビジネスです。今回の2025年から2027年までの中期経営計画のスローガンは「日テレ、開国! Gear up, go global」としました。日本テレビグループは、日本発のグローバルコンテンツメーカーへ向けての大きな一歩を踏み出す決意を示したものです。
 具体的にはコンテンツ製作とグローバル規模で利益を獲得できる自社IPの開発を徹底的に強化していきます。アメリカのロサンゼルスに北米市場に向けたセールス拠点を設置し、カナダに本拠を持つ、世界的な制作スタジオとの戦略的なパートナーシップの締結でも合意しました。こうした取り組みにより2027年度に連結売上高は5400億円、連結営業利益580億円を目指します。さらなる成長のために1000億円の投資枠を設定し、コンテンツグローバル領域、ウェルネス領域、新規事業領域を中心に、社会課題解決につながる事業への投資も行っていきます。
 報道機関としての根幹を大切にして事業を行っていくことも欠かせないと考えています。信頼を追求し、組織的なファクトチェックを強化し、持続可能な社会への貢献を担うための調査報道も強化していきます。ネットワークを強靭化していき、地域社会の発展に貢献していきます。同時にサステナブルな社会に向けた取り組みも続けていきます。
 これまでの3年間では時価総額が3361億円から8057億円まで伸び、株価も約2.6倍となりました。引き続き収益基盤の拡大を目指します。また継続的で安定的な株主還元を基本方針としつつ、総還元性向を新たに35%以上とする目標を掲げ、さらなる株主還元に務めて参ります。

 今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2025年6月

日本テレビホールディングス株式会社
代表取締役取締役会議長
山口 寿一
代表取締役会長執行役員
杉山 美邦
代表取締役社長執行役員
福田 博之